コンプレッサーの電流計測|省エネに向けた運転状況の見える化

工場の省エネ検討では、実際に「どこで」「どのように」「どれだけ」エネルギーが使われているかを知ることが一番大切です。今回は、省エネコンサルタント様からのご相談で、コンプレッサーの電流計測をお手伝いした事例をご紹介します。

ブレーカー二次側の配線にクランプCTを取り付けて電流計測しているイメージ
ブレーカーからの配線にクランプCTを取り付けて、電流を計測します。※画像はイメージです。

今回の計測内容

調査の目的は、工場内での電力使用状況を確認し、電気代(デマンド、電力使用量)の削減提案につなげることです。

今回は現場のさまざまな設備にも電流計を取り付け、設備ごとの使用状況の把握をお手伝いしました。

その中でもコンプレッサーは、4台の稼働状況を同時に把握したいというご要望でした。1週間連続で記録しながら、できるだけ細かくデータを取りたいという条件から、HIOKIのワイヤレスクランプロガーLR8513を選定しました。この機種なら、記録間隔を2秒にしても1週間連続で記録できます。

計測の流れ

  • 75kWコンプレッサー(ロード・アンロード機)の200Aブレーカー二次側にクランプCTを取り付け
  • 計測をスタートし、LR8513とパソコンをBluetooth接続し、正しく記録できていることを確認
  • そのまま1週間連続でデータを取得
  • 1週間後、計測器からデータ回収し、省エネコンサルタント様による分析のためデータを納品

データから見えた傾向

許可をいただき回収したデータを見ると、ロード時間が短く、すぐにアンロードへ戻る運転を数十秒間隔で繰り返している傾向が見られました。すべてのコンプレッサーが同様の傾向だったため、生産による圧力変動とコンプレッサーの運転制御が、必ずしもうまく合っていない可能性があります。

※コンプレッサーのロード・アンロードとは、空気を圧縮して送り出す「ロード」と、モーターは回したまま圧縮を休む「アンロード」を切り替えながら運転する機能です。空気の使用量が減って圧力が上がるとアンロードに入り、圧力が下がると再びロードに戻ります。ロード中は電流が大きく、アンロード中は小さくなります。

実際の詳しい分析や改善提案は省エネコンサルタント様の担当ですが、こうした運転の癖をデータとして把握し、解析の手がかりにできることが、見える化の大きなメリットです。

3号機の電流推移グラフ。実際の時刻を横軸に表示し、ロード・アンロードの繰り返しが3山程度見える抜粋グラフ
実測データから一部を抜粋した電流推移グラフです。横軸には計測時刻(09:45:14〜09:46:54)を表示しています。
ロード・アンロードの繰り返しが分かるよう、3山程度の範囲に絞って掲載しています。

見える化の一歩目は簡単でいい

最近は工場のIoT化が進み、さらにAI解析なども始まっています。しかし、いきなり本格的なIoTシステムを構築しなくても、今回のような計測で設備の稼働状況を把握することができます。まず現場データを取って傾向をつかむ第一歩として、こうした電流計測は非常に有効です。

今回使用した計測器

今回使用したのは、HIOKIのワイヤレスクランプロガー LR8513です。Bluetooth通信に対応し、クランプセンサーで交流・直流の負荷電流を測定できます。乾電池駆動で、2チャンネル同時計測に対応、最短0.5秒間隔で記録できるため、設備の運転状況確認や省エネ調査に使いやすい計測器です。

※製品の詳細は、HIOKI公式ページをご参照ください。
HIOKI公式|ワイヤレスクランプロガー LR8513

計測のご相談

PMコンサルティングでは、工場設備の修理・更新工事だけでなく、今回のような電流計測や設備の見える化のお手伝いも行っています。省エネ検討のための基礎データ取得や、コンプレッサー・生産設備の稼働状況確認など、お気軽にご相談ください。

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